2015年01月12日

The reliability and validity study of the Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire in individuals with Multiple Sclerosis.


The reliability and validity study of the Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire in individuals with Multiple Sclerosis.
Tabrizi YM, Zangiabadi N, Mazhari S, Zolala F.
Braz J Phys Ther. 2013 Nov-Dec;17(6):588-92.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24271091

ブラジルのジャーナルでなおかつ投稿者がイラン人というローカル度の高い論文ですが、
IFは0.9あるのですね。丁度同じ疾患を持つ人を担当しているので読んでみました。

内容は運動イメージ検査法についての信頼性についてです。
多発性硬化症という疾患がありますが、これは、中枢神経系の髄鞘という
神経を伝達する部位が炎症によって壊されて(脱髄)しまい、麻痺やしびれが起きる疾患です。

この多発性硬化症患者を対象に運動イメージ検査を行い、
従来の運動イメージ検査(改訂版motor imagery questionnaire:MIQ)と、近年臨床で行われるようになってきたKinesthetic and Visual Imagery Questionnaire(KVIQ)との
相関を調べています。
結果は、両者の間に相関があり、KVIQは信頼しうる検査だと結論付けられています。

個人的に気になったのは、MIQはグローバルな動作をイメージする課題であるのに対して、
KVIQは各関節ごとの運動イメージを検査するものなのでそのあたりをどのように比較したのかが、詳細に書かれていなかったのでどうなっているのだろうと思いました。

【要約】
目的:
運動イメージは、近年多発性硬化症における身体リハビリテーションにも適するものだと考えられている。
この検査を信頼できるツールとして用いることによって運動イメージ能力と多発性硬化症患者における利益を評価する必要がある。 Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire (KVIQ)が近年運動イメージ能力の評価として脳卒中や他の障害のある患者のために発展している。
異なる病理であることを考えて、本研究は、多発性硬化症患者におけるKVIQの妥当性と信頼性を調べることを目的とした。
方法:
15名の多発性硬化症患者において2セッションを用いて同じ検査者でKVIQの検査を行った(5-14日離して)。
2番目のセッションでは、参加者は基準として改訂版MI questionnaire (MIQ-R)もまた行った。
Intra-class correlation coefficients (ICCs)がtest-retest reliabilityを決めるために用いられた。また、
Spearman's correlation analysisがMIQ-Rの妥当性を評価するために用いられた。
さらに、内部整合性チェック(Cronbach's alpha)KVIQの構成要素が調べられた。
結果:
The test-retest reliabilityにおいて、KVIQは良好であった(ICCs: total KVIQ=0.89, visual KVIQ=0.85, and kinesthetic KVIQ=0.93)、
そしてKVIQとMIQ-Rの間の併存的妥当性は良好であった(r=0.79)。
KVIQは良好な内部整合性があり、高値のCronbach's alpha (alpha=0.84)が認められた。
要員分析では、両方の要因構造が認められ、視覚性は57.6%筋感覚性は32.4%で説明可能であった。
結論:
本研究の結果、KVIQは多発性硬化症患者の評価に妥当で信頼性のあるツールであることが分かった。

【Abstract】
OBJECTIVE:
Motor imagery (MI) has been recently considered as an adjunct to physical rehabilitation in patients with multiple sclerosis (MS). It is necessary to assess MI abilities and benefits in patients with MS by using a reliable tool. The Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire (KVIQ) was recently developed to assess MI ability in patients with stroke and other disabilities. Considering the different underlying pathologies, the present study aimed to examine the validity and reliability of the KVIQ in MS patients.
METHOD:
Fifteen MS patients were assessed using the KVIQ in 2 sessions (5-14 days apart) by the same examiner. In the second session, the participants also completed a revised MI questionnaire (MIQ-R) as the gold standard. Intra-class correlation coefficients (ICCs) were measured to determine test-retest reliability. Spearman's correlation analysis was performed to assess concurrent validity with the MIQ-R. Furthermore, the internal consistency (Cronbach's alpha) and factorial structure of the KVIQ were studied.
RESULTS:
The test-retest reliability for the KVIQ was good (ICCs: total KVIQ=0.89, visual KVIQ=0.85, and kinesthetic KVIQ=0.93), and the concurrent validity between the KVIQ and MIQ-R was good (r=0.79). The KVIQ had good internal consistency, with high Cronbach's alpha (alpha=0.84). Factorial analysis showed the bi-factorial structure of the KVIQ, which was explained by visual=57.6% and kinesthetic=32.4%.
CONCLUSIONS:
The results of the present study revealed that the KVIQ is a valid and reliable tool for assessing MI in MS patients.
posted by さとし at 22:17| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 文献 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「近くて遠いこの身体」

「近くて遠いこの身体」平尾剛:著




という本を読みました。
平尾氏は元ラグビー日本代表で怪我で引退されてから、
身体感覚について研究をされているそうです。

スポーツ科学でいう筋力とか、データや数値では見ることのできない
パフォーマンス、やらスポーツ教育についてやら
自身の経験に基づいて語られていてすごく興味深く読みました。

スポーツをしている時にも主観的に感じる時間が長く感じたり短く感じたりする、
決定的な場面でどうするか、状況を見据えながら判断している時も、一瞬であったりとか。これは心的時間のことですよね。

面白かったのは、あるラグビー選手のが行っていたことらしいですけれど、
「観客の声に耳を傾けてプレーをする」と言ってたことについてです。

観客というのは意外と客観的に試合を見ているので、
チャンスが生まれたり、それに関係するプレーをすると
声を出して反応するわけですが、客の反応に判断をゆだねるというのは
そういう面では理にかなっているのかなと。
他者に共感するミラーニューロンシステムの働きですよね。
カポエイラもこれをもっと小さくしたものだと思います。
二人が向かい合って技をやり取りして、周りの人が歌で盛り上げて、
バテリア(楽器隊)が全体をリードする音楽を奏でてと。

あとは、どんなスポーツでも(仕事でも勉強でも??)がむしゃらに、に基本を
繰り返す時期を終えると、常識を覆す時期が必要になるとのこと。
「守破離」の「破」の時期のことでしょうか。
これができなかったのが宮本武蔵と戦った吉岡一門の吉岡清十郎であったと
著者は述べています。
カポエイラの僕が通ってる道場で言うところの
僕のことかもしれませんし、ゆくゆくは僕も宮本武蔵レベルの人に
やられてしまうかもしれません。


僕自身も身体能力はどうしようもないくらい低いですが、
スポーツ科学ではない身体感覚でどうすればカポエイラが上達できるか、
色々と試行錯誤していきたいなぁ〜と。そんなことを思いました。
posted by さとし at 21:29| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書・映画・芸術など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする